低コストな優良インデックスETFを数多く運用している、世界最大規模の資産運用会社バンガード社。
今回は、バンガード社の米国ETFの中でも、低コスト・優良・王道の人気3銘柄をピックアップし、投資対象、運用成績、手数料から、おすすめの銘柄を比較していきます。
VT ~バンガード トータル ワールド ストックETF~
1つ目は、全世界を投資対象とした「VT」です。
米国を含む先進国・新興国での、大型・中型・小型株が対象ですので、圧倒的な分散投資となります。
米国で取引されるETFのため米国ETFと呼ばれますが、「VT」であれば全世界へ分散投資可能です。
投資対象と、運用成績である「暴落率」、そして手数料である経費率はこちらです。
- 投資対象:全世界 約47ヵ国 (先進国・新興国)
- 対象銘柄:約8,000銘柄
- 暴落率:+46.1% (過去3年間)
- 暴落率:+38.0% (過去5年間)
- 分配利回り:2.1%
- 分配回数:4回/年
- 経費率:0.07%
5年間のドルでの株価推移はこちら (SBI証券より)

VTI ~バンガード トータルストックマーケットETF~
2つ目は「VTI」です。名前がVTと似ていますが、こちらは米国株が対象です。
米国の大型・中型・小型株が対象で、米国株式市場のほぼ100%をカバーしています。
- 投資対象:米国 (米国株式市場のほぼ100%)
- 暴落率:+52.7% (過去3年間)
- 暴落率:+62.0% (過去5年間)
- 分配利回り:1.6%
- 分配回数:4回/年
- 信託報酬:0.03%
5年間のドルでの株価推移はこちら (SBI証券より)

VOO ~バンガード S&P 500 ETF~
最後は「VOO」です。「VTI」と同じ米国株が対象ですが、その中でも、米国の優良企業500社を集めたS&P500指数に連動したファンドです。
- 投資対象:米国 (S&P 500指数)
- 対象銘柄:500銘柄
- 暴落率:+54.2% (過去3年間)
- 暴落率:+68.4% (過去5年間)
- 分配利回り:1.6%
- 分配回数:4回/年
- 経費率:0.03%
5年間のドルでの株価推移はこちら (SBI証券より)

なお、この「VOO」を投資対象とする投資信託「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」は、手数料の安さ、ここ数年の米国株のパフォーマンスの高さから、SBI証券で人気No.1のファンドとなっています。
まとめ
バンガード社の米国ETFの中で3銘柄の投資対象、運用成績、手数料を比較しました。
3銘柄の比較結果はこちら
ファンド名 | 投資対象 | 暴落率(過去5年間) | 分配利回り | 経費率 |
VT | 全世界 | +38.0% | 2.1% | 0.07% |
VTI | 米国 (全体) | +62.0% | 1.6% | 0.03% |
VOO | 米国 (S&P 500) | +68.4% | 1.6% | 0.03% |
経費率は「VT」が比較的高く、「VTI」、「VOO」の方が安かったです。
ただし、投資信託”オルカン”(eMAXIS Slim 全世界株式)の信託報酬が0.1144%ですので、比べるとETFの安さが目立ちますね。
運用成績については、ここ数年の米国市場のパフォーマンスの高さのため、米国株を対象とする「VTI」「VOO」の運用成績の方が良い結果でした。
米国株よりも分散投資ができる「VT」ですが、運用成績、手数料ともに、「VTI」「VOO」の方が有利な結果となりました。
しかし、今後も米国が世界で1番成長するのか?1カ国の株式に集中投資して問題ないのか?
不安や迷いがあるのであれば、「VT」を選ぶのがよいのではないでしょうか。
「VTI」「VOO」はどちらも米国株が対象ですが、どちらも運用成績、手数料ともに同等でした。
米国株への投資であれば、この2銘柄はどちらでもよいと言えるでしょう。
ちなみに…
米国ETFの株価推移を見てきましたが、このグラフはドル表示です。
ETF購入時、及び売却時の「ドル⇔円」への為替変動によっても、運用成績がかなり変わってきます。
円で購入できる投資信託に比べて、為替変動を考慮する必要があることが、ETF購入の難しさの1つですねぇ。

(米ドル/円チャート SBI証券より)
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